もしものときの生活再建入門|第2回・被災者生活再建の支援金 現場の声で改正重ねる基礎制度

知っていますか? 被災時の支援制度。その仕組みを知ることも、大切な災害対策です。

自然災害で被災したときに受けられる支援の中で、最も基本的と言えるのが「被災者生活再建支援制度」による支援金です。対象は、生活拠点の住宅が著しい被害を受けた「世帯」。一人暮らしの場合は4分の3の額で計算されます。

支給額は住宅の被害程度に応じた「基礎支援金」と、住宅の再建方法によって決まる「加算支援金」の合計で、最大300万円です。

作成:震災リゲイン(被災者生活再建支援法を基に)

基礎支援金は大規模半壊で50万円、全壊で100万円、半壊でもやむを得ず解体したり、災害で危険な状態が続いて長期避難を強いられたりしている場合は100万円が支給されます。この基礎支援金は使いみちが制限されず、差し押さえもされない財産になります。

加算支援金は公営住宅以外の住宅を賃借するなら50万円、元の家を補修するなら100万円、新たに住宅を建設・購入するなら200万円。いったん住宅を賃貸した後、自ら住宅を建設・購入(または補修)する場合は、合計で200万円(または100万円)となります。これらは補助金ではなく生活再建のための見舞金なので、実際に要した費用が支給額を下回っても、支払われる金額は変わりません。

申請の窓口は市町村で、基礎支援金は罹災証明書(本連載第1回参照)や住民票をもって災害発生日から13か月以内に、加算支援金は住宅購入や賃借の契約書をもって37か月以内に申請しましょう。

制度の根拠である被災者生活再建支援法は、阪神・淡路大震災の被災者が声を上げて成立に結びつけました。当初は最大100万円で、住宅の補修には使えないなどの制約があり、災害のたびに改正が繰り返されてきました。現在も全壊被害が市町村で「10世帯以上」という適用条件が、土砂崩れや竜巻などの局地的災害にはハードルが高いとして、都道府県が独自の制度や特例で補完する動きがあります。 今後も災害の教訓や現場の声が、制度の改善につながる可能性があります。

文=関口威人 イラスト=飯川雄大
2018年5月発行『震災リゲインプレス』第25号より)


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