九州北部豪雨 再建の動き(1)復興支える「農業ボランティア」

2017年の九州北部豪雨から、まもなく1年。くらしの再生への努力はまだ継続中です。
そのいくつかを紹介します(『震災リゲインプレス』第25号=2018年5月20日発行)から転載)。

【JA筑前あさくら農業ボランティアセンター】

九州北部豪雨災害では多くの生命が失われ、家屋が流出、損傷したが、ほとんど報道されなかったのが農地の被害だ。福岡県朝倉市には柿や梨の果樹農家が多く、多いところでは高さ1mにも及ぶ土砂が堆積した。そのままでは木は枯れてしまう。重機も入れつつ、木の根元付近は傷つけないよう人の手で掘り起こす必要があり、農家のみでは対応できない。

だが、社会福祉協議会が立ち上げる災害ボランティアセンターでは、農業支援ボランティアは派遣していないという現実がある。独自に活動する農業支援NPOも、圧倒的に数が足りないのが現状だ。もともと高齢化していた農業の現場では、これを機に廃業を考える人も少なくないという。

JA筑前あさくら農業ボランティアセンターが発足したのは、2017年の11月。運営は市とJA(農業協同組合)で行う。当初、見も知らぬ人が農地復興のボランティアになど来てくれるのだろうか?と疑念を抱いた農家もいたが、汗まみれ、泥まみれになりつつ笑顔で働くボランティアの姿に、涙を流し、営農再開への奮起につながったという農家の声も寄せられたという。

今後、こうした動きが全国に拡がり、各地の農協に「農業ボランティアセンター」が設置されることが期待される。発災時には災害ボランティアセンターを立ち上げる地域の社会福祉協議会が、平時には障害者や高齢者などのためのボランティアを受けつけているのと同様、農業ボランティアセンターが平常時から、高齢化と人手不足に悩む農家への窓口になれば理想的だ。

取材・文=加藤久人


JA筑前あさくら農業ボランティアセンター
https://www.facebook.com/JAasakuraVC/

【参加する】ボランティアの募集状況と応募方法は、上記Facebookページの最新情報を参照。
または以下に問い合わせを。
Tel. 0946-23-8601
E-mail:ja.asakura.vc@gmail.com

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