ひょうごボランタリープラザ

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災害の教訓を文化に——100万人署名集め呼び掛け

ボランティアは自己完結でなければいけない――。

被災地内外でよく語られる忠告だ。現地に負担をかけない方がいいのは、一面の真理ではある。ただ、絶対ではない。それが「足かせ」となって、支援に行くべき人が行けず、続くべき活動が途絶えてもいいのだろうか。「災害のプロ」たちが今、そんな問題提起とともに、遠隔地に駆けつけるボランティアの交通費や宿泊費などの負担を軽減する「災害ボランティア割引制度」の実現に向けた署名集めを展開している。

「 阪神・淡路大震災に見舞われた神戸はボランティアによって救われた。あれからもうすぐ20年。今度はボランティアを社会全体で支える仕組みがあっていい。それを神戸から声を上げ、行動に移し、まだ支援を必要としている東北の人たちにも勇気を与えたい」

こう語るのは署名集めの世話人代表兼事務局を務める「ひょうごボランタリープラザ」の災害支援アドバイザー、高橋守雄さんだ。

署名集めの世話人代表を務める高橋守雄さん(右)と、ひょうごボランタリープラザ所長代理の鬼本英太郎さん。現在の所長は室﨑益輝・神戸大名誉教授が務めている
署名集めの世話人代表を務める高橋守雄さん(右)と、ひょうごボランタリープラザ所長代理の鬼本英太郎さん。現在の所長は室﨑益輝・神戸大名誉教授が務めている

2002年6月、兵庫県がJR神戸駅前の神戸クリスタルタワービルにオープンさせた同プラザは、震災の経験も生かしてボランティア活動を支援する公設民営の施設。約100億円の「ひょうごボランタリー基金」を運用し、ボランティアグループの活動を助成するとともに、被災地へのボランティアバスを派遣してきた。東日本大震災後は3年間でバス200台以上、延べ約4800人のボランティアを神戸から東北へ送迎。14年度も約50台、約1200人のボランティアバス運行を予定している。

それでも、大都市圏の阪神・淡路に比べれば、東日本のボランティア活動数は圧倒的に少ない。その大きな要因は、交通費や宿泊費がかさむからだという。「行きたいけれど行けない」ジレンマを少しでも解消する制度の確立を、国などに働きかけたい。この考えに賛同し、東北大学の村松淳司教授はじめ東北の関係者と神戸の学生ボランティアらが世話人となり、今年の「1.17」から署名集めが始まった。

1年間で100万人分を目標に掲げたものの、9月5日現在で集まった署名はまだ3万6000人分弱。ネット上でのオンライン署名も受け付けているが、街頭などで直接説明した方が反応はよい。そのための人手やネットワークがまだまだ足りない。

「 実現すれば世界でも前例のないボランティア支援の仕組み、ボランティア文化になる。災害の経験を教訓に、教訓を文化にする運動に、ぜひ協力してほしい」と高橋さんは呼び掛ける。

オンライン署名は以下ウェブサイトから。企業や団体、学校単位での賛同も可。街頭署名やファクス、メールでの署名と協力者も募っている。

文=関口威人


ひょうごボランタリープラザ

〒650-0044 神戸市中央区東川崎町1-1-3 神戸クリスタルタワー6階
Tel: 078-360-8845
Fax: 078-360-8848
http://www.hyogo-vplaza.jp/
E-mail: volawari@hyogo-vplaza.jp

※オンライン署名は上記ウェブサイトから。企業や団体、学校単位での賛同も可。 街頭署名やファクス、メールでの署名と協力者も募っている。

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