非常食を、いざ実食!

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東日本大震災以降、日本における食の意識は大きく変わった。震災リゲインでもこれまで食に関する議論を何度も、くどいほどに重ねてきたが、実体験に勝るものはなし!各所に協力を仰ぎ、編集部にて「非常食試食会」を開催した。

準備したのは、主食となるご飯ものに加え、おかず、スープ、そして菓子類という全20種あまり。最初はテーブルの上にずらりと並んだラインナップを見て、その種類の豊富さにメンバーはいささか興奮気味。素っ気ない輸入モノに比べると、日本の非常食は見るから美味しそうなパッケージになっていることも、さらに期待値を上げた。

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今回試食した商品。 主食・おかず・菓子ま で各社が工夫する非 常食。自分に合うも のを選びたい。

いざ食べてみようと思ったとき、「あれ?これ温めなきゃいけないの?」と疑問の声。「非常食は、そのまま食す」というのが基本だと思っていたのだが、プラスαの設定を必要とするものが意外に多いのだ。加熱材が同梱されているものはまだしも、レンジや湯煎による加熱を勧めるものも。食事に必要となる箸やスプーンなどを付属しているものは少なく、なかには缶切りを必要とする缶詰もある。ここで我々は、単に食材を準備するだけではなく、実際に食べるシーンを想定しながら、非常食と皿やカトラリーなどの備品の組み合わせを考える必要があることに気づいた。

肝心の味はというと、通常の食事メニューとして十分通用するものから、非常時だけで勘弁したいというものまで、さまざま。味付けや歯ごたえもいろいろなので、食べる人の年齢や好みをきちんと把握した上で選んでおきたい。

最後に片付けをしながら、パッケージが山積みになっている状態に一瞬呆然とする。可燃物は燃やしてしまえば良いが、プラスチックやカンのリサイクルごみは災害時にどのように保管、処理すべきか。レトルトにわざわざ外箱が付いていたり、複数個単位でシュリンクパックにまとめたりと、一般の店頭で売られている平時と同様の丁寧な二重パッケージ仕様もあるが、これではごみの量が倍増してしまうのでは、と心配にもなる。非常食という在り方を求めるならば、メーカーやサービス提供者はこの点にも留意してもらいたい。

実際に体験して感じたのは、一般的な食の在り方が多様化しているのと同様に、非常食の味、品質、スタイル、価格もさまざまに揃っているということ。噂やインターネットの評価に頼るだけでなく、日頃からいろいろと試して「自分の好み」をしっかり把握しておくのが、緊急時においしく、そして確実な食事にありつける近道なのかもしれない。

文=猪飼尚司


試食会では株式会社R-proさまのご協力により、 同社の非常食定期宅配サービス「yamory」から一部非常食をご提供頂きました。御礼申し上げます。
yamory:http://www.yamory.com

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