東日本大震災からの復興に向けて

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兵庫県は、県立の舞子高校に防災教育を専門に行う「環境防災科」を2002年に設立。災害発生のメカニズムを知る自然科学から、それを受け止める社会のあり方、ボランティア、法律などの科目を教えている。生徒たちは東日本大震災被災地に赴き、復興支援の実習も行う。写真は被災地での田んぼの草抜き。

東日本大震災の発災から2年が経過しました。

あらためて、犠牲となられた方々に哀悼の意を表しますとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。また、震災に遭われ不自由な暮らしを余儀なくされている被災者の皆様に改めてお見舞い申し上げます。18年前の阪神・淡路大震災から今日まで、私たちはとまどいながらも、単に震災前の状態に戻すのではなく、私たちが抱えるさまざまな課題に全力で取り組みつつ、未来を創造する創造的復興をめざし努力を積み重ねてきました。

被災地全体としては、人口や観光入込客数、有効求人倍率等の主な経済指標は震災前の水準まで回復しています。しかしながら、閉じこもりがちな被災高齢者に対する生活支援、格差が見られる復興市街地整備事業のスピードアップ、まちのにぎわいの回復など、被災者や被災地の抱える課題は個別・多様化しています。それぞれの状況に配慮したきめ細やかな対応が引き続き求められています。

私たちの復興・復旧は未知への挑戦でした。それだけに、震災の経験と教訓を次なる災害や復興に生かしてもらいたいと願い、活動してきました。とりわけ、東日本大震災では、多くの兵庫県民や団体、企業が自らの経験を伝え、支援してきました。震災から2年といえば、阪神・淡路大震災では生活復興プログラムが策定され、生活再建への取組が本格化した時期です。しかし、東日本大震災の被災地では、土地区画整理事業、防災集団移転事業等のハード整備が始まったものの、未だ多くの方々が仮設住宅での生活を余儀なくされています。思い起こせば、私たちも思うように復興が進まず、焦燥感のつのる苦しいときもありました。また、独居死やアルコール問題等の生活再建上の課題も浮き彫りになりました。

しかしながら、復興の正念場にある今こそが大切なときです。恒久住宅の確保、健康づくり、高齢者の見守り、しごとづくりなど被災者の個別の事情に応じた、きめ細かい支援が望まれます。兵庫県は、被災された方が一日も早く復興することができるよう、まちづくり、コミュニティの再生、こころのケアなどの支援に取り組むほか、県職員に加え、民間等の実務経験者を任期付職員として被災地へ派遣しています。このような私たちの活動は、東日本大震災の被災地にとって、頑張り続ければ必ず復興できるという何よりの励ましになると信じています。創造的復興をめざした歩みの中で、私たちは、人と人との絆、ともに生きることの大切さ、地域コミュニティにおける自助と助け合いが基本であることを学びました。

自然災害はなくすことができません。しかし事前に備えることで被害を最小限にできるはずです。大きな被災を経験した私たちだけに、同じ悲しみや苦しみが繰り返されることがないよう、震災の経験と教訓をもとに、「忘れない」、「伝える」、そして「備える」取り組みを進めていこうではありませんか。


防災を学ぶ
阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター

兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-5-2
Tel:078-262-5050(観覧案内)

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サブ00DRI外観 (1)震災の経験と教訓を後世に伝えるため、震災の再現映像の上映や、被災者から提供された資料の展示等を行う。防災について楽しみながら学べるコーナーもあり。

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