「楽しい」から防災を考える

「イザ!カエルキャラバン!」では、いらなくなったおもちゃをポイントに交換し、会場の別のおもちゃを入手できる。防災ゲムへの参加でもポイトが貰え、最後は人気おもちゃオークションが開催れる。
「イザ!カエルキャラバン!」では、いらなくなったおもちゃをポイントに交換し、会場の別のおもちゃを入手できる。防災ゲムへの参加でもポイトが貰え、最後は人気おもちゃオークションが開催れる。

「子供のころの防災訓練」というとどんなイメージを思いおこすだろうか? 地域によって異なると思うが、楽しいというより、真面目に粛々と取り組むものだったような気がする。そんななか、いま「防災」と「楽しい」が一つになった防災訓練が各地で(海外にも!)広まっている。この発端となった楽しい防災ワークショップ「イザ!カエルキャラバン!」の仕掛人がNPO法人プラス・アーツ代表の永田宏和さんだ。

大学の建築学科でまちづくりを専攻し、1993年にゼネコンに入社。2年後に阪神淡路大震災がおこった。会社の同僚たちが被災地に入り支援やリサーチを行う中、永田さんは仕事を続け京都のショッピングセンターを設計していた。

p4タイトル下顔写真ーnagata「当時はとても歯がゆい思いをしました。被災地の支援もしたいが、仕事もある。そこから徐々に『ハードの限界』を感じはじめました」とその頃を振り返る。2001年に前職を離れ、iop都市文化創造研究所を設立。ブランディングやイベントプロデュースなど、ソフトにかかわる仕事をはじめた。

阪神淡路大震災から10年が経った頃、神戸市から「震災復興した元気な神戸を伝えるイベントを開催したい」と依頼を受けた永田さん。「元気に前向きでありつつも、昔の出来事を忘れてはいけないんじゃないか」。そう考え生まれたのが「楽しく防災を学ぶ」というキーワードだった。

「イザ!カエルキャラバン!」はアーティストの藤浩志さん(現在、プラス・アーツ副代表)とのコラボレーションから生まれたプログラムだ。藤さんによる、おもちゃの物々交換プログラム「かえっこバザール」の枠組みに、独自の防災ワークショップを組み込むことで生まれた。はじめはプラス・アーツが開催支援をするが、その後は日本でも世界各地でも住民や学校の先生たちが中心になって地域の恒例行事として根付き始めている。

「被災地とのかかわりはいまだけではない。10年目にも関われることだってある」。その後も永田さんはイラストレーターとのコラボ防災本『地震イツモノート』(2007年、木楽舎/小紙前号掲載)や、デザイナーとのコラボ復興支援年表『阪神・淡路大震災+クリエイティブタイムラインマッピングプロジェクト』(2011年~/本紙3面掲載)など、さまざまなクリエイターたちとの協働で「いまできる」震災支援を続けている。

(山道雄太)


NPO法人プラス・アーツ

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