「災害から学ぶ」を始めよう

 

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広瀬敏通さん

3.11後、被災地に多くのボランティアが向かった。しかし、自ら衣食住を確保できない者はかえって迷惑、という報道が繰り返され、そのハードルの高さに被災地行きを断念した人も多い。「RQ災害教育センター」の前身である「RQ市民災害救援センター」は、ボランティアが身体ひとつで参加できる体制を発災直後から整備。参加者の食事、長靴、ヘルメット、軍手などを事前確保し、宮城県北部に複数拠点を置いた多様な救援・復興活動を行った。

「RQの活動スタイルの特徴は、ピラミッド状の組織を排した、誰もがリーダーであるようなアメーバ状の組織作り。ボランティアスタッフは、現場で、自分自身の責任で、考え、行動することができるのです」(広瀬敏通さん)。

救援センター終了後の2011年末に新たに立ち上がったのが「RQ災害教育センター」だ。同センターでは「災害教育」を「被災者、ボランティア、被災地への訪問者らが、被災地や被災者の窮状に接して繰り返し抱く共感や貢献の感情と利他の行為を、人格的成長の資源として捉え、わが国の、ヒューマンで災害に強い社会形成に不可欠な資質を獲得する現場教育を言う」と定義。災害ボランティア活動はもちろん、被災地とのさまざまな関わりこそ、人間性にあふれた災害に強い社会形成に不可欠なものと位置づけている。

P4-RQメイン(差替・本番用)

「災害教育の大きなテーマは被災地でのボランティア活動が参加者にもたらす成長、教育効果です。参加当初は指示を待ってからでないと行動できなかった多くのボランティアが、数日のうちに責任を持って決断、実行ができるようになっていく。貢献の感情が人間的な成長を促していく。他のどんな座学やワークショップでも得られない教育効果の秘密を解くことが、新たな社会作りにも有益な知見をもたらしてくれるはずです」(同)。

同センターでは、「災害教育」という未知の教育分野を確立するための調査、研究に着手したばかりで、現在はRQの活動に参加したのべ4万5千人に対するアンケートなどを行っているが、今後は多様な分野の専門家、研究者を集め、災害があらわにする社会問題の解決に「災害教育」がどのような役割を果たすことができるのかを解明していきたいとしている。

(加藤久人)


一般社団法人 RQ災害教育センター

http://www.rq-center.jp

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